ストレスチェックの義務化対象
ストレスチェックの義務化によって、「どのような会社が」、「いつから」「だれに対して」、「どのような義務」を負うことになるのかを解説します。
ストレスチェックの義務化
ストレスチェックは、2015年12月から、従業員50人以上の事業場では、すでに義務として実施されてきました。
2025年5月に労働安全衛生法が改正され、50人未満の事業場も含め、規模にかかわらずすべての事業場で実施が義務になることが決まりました。その後、施行日は2028年(令和10年)4月1日と定められました。
そのため、2028年4月1日以降は、すべての事業場で年1回のストレスチェックの実施が義務となります。
50人未満の事業場
事業場の人数が50人以上か、50人未満かによって義務の内容が異なります。そのため、判断基準をご説明します。
まず、50人以上か未満かは、会社全体の人数ではなく、本社・支店・店舗など、働く場所(事業場)ごとの人数で判断します。同じ会社でも、場所が分かれていれば、それぞれ別の事業場として扱われます。そのため、同じ会社の中でも、拠点ごとに適用されるルールが変わることがあります。
規模によるルールの違い
50人以上の事業場
- ストレスチェックの実施(すでに義務化)
- 産業医の選任
- 労働基準監督署への実施報告
これらがすでに義務付けられています。
50人未満の事業場
- ストレスチェックの実施(2028年4月1日から義務)
- 産業医の選任(不要)
- 労働基準監督署への実施報告(不要)
ストレスチェックの実施は義務になりますが、産業医の選任や労働基準監督署への報告までは不要です。
具体例
例1:従業員60人の会社(本社30人・支店30人)
| 本社(30人) | 支店(30人) | |
|---|---|---|
| ストレスチェックの実施 | 必要(2028年4月〜) | 必要(2028年4月〜) |
| 労基署への報告 | 不要 | 不要 |
| 産業医の選任 | 不要 | 不要 |
会社全体では50人を超えていますが、どちらの拠点も50人未満なので、両方とも「50人未満」のルールになります。
例2:従業員80人の会社(本社60人・支店20人)
| 本社(60人) | 支店(20人) | |
|---|---|---|
| ストレスチェックの実施 | 必要(すでに義務) | 必要(2028年4月〜) |
| 労基署への報告 | 必要 | 不要 |
| 産業医の選任 | 必要 | 不要 |
本社は「50人以上」、支店は「50人未満」のルールになります。
※規模が著しく小さく独立性のない出張所などは、本社などと合わせて1つの事業場として数える場合があります。判断に迷うときは、所轄の労働基準監督署に確認してください。
ストレスチェックの対象者
ストレスチェックは誰に受検してもらう必要があるでしょうか。職場には、派遣社員やパート・アルバイト、外注など、さまざまな働き方の人がいます。
その中で、ストレスチェックの対象になるのは、「常時使用する労働者」です。具体的には、次の2つの条件を両方満たす人をいいます。定期健康診断の対象者と同じ考え方です。
条件1:長く働く見込みがあること
次のいずれかに当てはまる人です。
- 期間の定めのない雇用契約で働いている人
- 契約期間が1年以上の人
- 契約の更新により、1年以上働く予定の人
- すでに1年以上続けて働いている人
条件2:週の労働時間が一定以上であること
週の労働時間が、同じ職場で同じ種類の仕事をする正社員の4分の3以上である人です。
契約の名称(正社員・契約社員・パートなど)や国籍は関係ありません。条件を満たしていれば対象になります。
あわせて知っておきたいこと
- 条件2を満たさなくても、条件1を満たし、週の労働時間がおおむね2分の1以上の人には、実施することが望ましいとされています。
- 派遣社員のストレスチェックは、派遣元の会社が実施します。
- 従業員には、受検する義務はありません。ただし、できるだけ全員が受けることが望ましいとされています。
出典:
厚生労働省「小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル」(令和8年2月)
厚生労働省「労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル」
厚生労働省 ストレスチェック制度関係ページ(施行日)